「安東水軍記」
著者:木村しゅん也 著
蒙古のフビライは南北から日本を挟撃する準備を進めていると交易船から耳にした兵庫は、アイヌの勇士を加えた潜行隊を率いて大陸深く進入する。
文永の役の恩賞地に苦悩する御家人筆頭安達泰盛に北海道の地を提案して鎌倉での栄達をねらう安東宗家の又太郎。
激怒して鎌倉御所をたずね執権時宗と幕閣を前にした兵庫。
「蝦夷地では温かい地方からやって来た武士は役に立たない。
むしろ足手まとい。
北の守りは北の武士におまかせあれ」兵庫を慕う西国の女剣士。
アイヌの美女。
土蜘蛛の首領の娘アカネ…。